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一般病棟と療養型病棟を備えた奈良県吉野郡大淀町にある病院です

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〒638-0833 奈良県吉野郡大淀町大字福神1番地181

肛門に多い病気:肛門ポリープ

●肛門ポリープ

(症状)
 排便後、肛門から内痔核とは違ったコリコリした固いイボ様のものがでてくることがあります。このような場合は肛門ポリープがもっとも考えられます。
 切れ痔を長く患っている人では、その奥にキノコ様のポリープができることがあります。そして切れ痔をはさんで対側にイボ状の隆起(みはりイボと云う)がみられます。切れ痔、ポリープ、みはりイボを「裂肛三徴」と云います。
(原因)
 切れ痔に合併する肛門ポリープは炎症性のポリープです。
 内痔核に合併することもあります。

(治療)
 大腸ポリープとは異なり悪性化(ガン化)することはありません。従って無理に切除する必要もありません。しかし気になるようであれば、日帰り手術(デイサージェリーと云う)による切除が可能です。



以下、「大腸ポリープ」についても参考にして下さい。

【大腸ポリープ】
 直腸ポリープや大腸ポリープの場合悪性化することがありますので、大腸ガンを予防する意味でも、また早期にガンを発見する意味でも、心配な方は大腸ファイバー検査(内視鏡)を受けることをお勧めします。
 ポリープが見つかれば、その場で内視鏡的ポリープ切除(ポリペクトミーと云う)をしておかれるとよいでしょう。

(1)大腸ポリープについて
 大腸にできる隆起性病変を一般に大腸ポリープといいます。 大きさは、小さいものでは1mmくらいのものから、大きいものでは数㎝のものまでいろいろあり、形としては、茎があってブラブラしているものから、平たく隆起しているものまであります。
 炎症性のものもあれば、腫瘍性のものもあります。また、過誤腫と云って大腸粘膜に迷入した細胞から発生するものもあります。形だけみても各々の鑑別は難しいですが、ほとんどが腫瘍性ポリープと考えてもよいと思います。腫瘍性のものは何もしないで放っておくと、4~5年でガン化すると云われています。
 最近は、大腸ポリープの原因として遺伝子異常が考えられています。この遺伝子異常は、先天的に持ち合わせている場合と、後天的に誘発される場合があります。家系的に大腸ガンや大腸ポリープが多い場合、先天的なものが考えられます。発ガン物質や放射線にさらされた場合にも(後天的)、遺伝子異常をきたすことがあります。

(2)大腸ポリープの症状
 自覚症状はほとんどありません。しかし、ポリープがある程度の大きさになってくると、表面からごく少量ですが目には見えない程度の出血がおこってきます。
 このような出血でも「便潜血反応」という検査により、便に血液が混じっているかを判定することが可能です。当院では「便潜血反応陽性」の方にさらに精密な検査を行って(大腸ファイバー)、かなり高率に大腸ガン, 大腸ポリープなどの病変部を見つけています。

(3)大腸ポリープの治療
 大腸ファイバーという内視鏡検査の結果ポリープが見つかった場合、可能な限りその場でポリープ切除(ポリペクトミー)を行うようにしています。 後日改めてファイバーを行います。通常切除のポリペクトミーをするのは大変ですので、予めポリープがあることを想定して大腸ファイバーを行うようにしています。
 ほとんど大腸ポリープはポリペクトミーが可能です。
 ポリープの茎の部分にスネアーという金属のループをかけて、高周波の電流を流して切り取ります。痛みは全くありません。合併症としては、切離した茎の部分からの出血と、腸管の穿孔(穴があくこと)があります。内視鏡の専門医が行った場合にはこのような合併症はほとんどありません。しかし念のため、一泊入院しておいた方が安心です。ポリペクトミーをした後しばらくは、暴飲暴食, 刺激物, アルコールの量は控えた方がよいでしょう。

(4)早期大腸ガン
 早期の大腸ガンと大腸ポリープは見ただけでは簡単に鑑別することはできません。
「生検」と云って、疑いのある病変箇所より、微少の肉片を生検鉗子という道具を使用してつまみ取り、組織染色をしたのち顕微鏡検査をしてではじめて鑑別することができます。
 ほとんどの早期の大腸ガンは内視鏡で切除するだけで完治します。大腸ポリープも2cm以上になるとすでにガン化している可能性は大きいと考えられます



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